アルジネート印象法・寒天連合印象法で正確な印象を採取する為には、印象材の品質の良いものを選ぶこと
はもちろんですが、トレーも重要な要因の一つです。患者の歯列に適合し、圧接したとき印象材に内部応力が
残らないで均等な厚さになり、口腔内から撤去するとき、印象材が外れないようにしっかり保持できる
トレーを選ぶべきで、網トレーがその条件を満たしており最適と考えますが、圧接及び撤去するときに変形
しない硬さのある網トレーを選ぶことが重要です。
しかしながら網トレーを実際に使っている現場では、トレークリーナーを使用しても網の目の印象材は
なかなか清掃しにくく、また金属ブラシなどを使う人もあり、直ぐにメッキが剥げてしまう、などの理由で
不人気で評判が良いとはいえないのが現状です。
この問題を解決すべく、以下に清掃方法の手順をお教えします。
従来は、リングの上下に5mm程度の隙間を開けてライナーを巻き、 鋳造の際にリングから埋没材埋没材が抜け落ちるのを防いでいましたが、 この方法ではリング上面の外周が埋没材で埋められてしまい、水蒸気の抜けが悪くなります。
標準加熱では問題ありませんが、急速加熱ではより水蒸気が抜けやすい状況を作る必要があります。
よって、ライナーはリングの上面まで巻きつけ、リング上面から見えるように埋没することで水蒸気の排出口が出来ます。
また、標準混水量を34mlから32mlに減水することでも上記と同様の効果があります。
抜け落ち防止は、リング下部(湯口側)に5~10mmの隙間を作る事により防止出来ます。